アメリカの大手タレントエージェンシー“MSA”の トニー・セルズニック氏がダンサーを目指す新1年生に特別講義を実施!

水曜日 10 6月 2009 at 18:08:15


[2009年4/17 at:総合校舎3Fレッスンスタジオ]

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参加者からの質問にも
丁寧に答えてくださるセルズニック氏。

「今日の講義が仮にオーディションであったと仮定するなら、私は質問のために手を上げてくれた人を選びます。それは、私に質問することによって、質問者に対する私の印象が強くなることと、こうした1回きりの機会を大切にする質問者の熱意が伝わってくるからです。ですから、皆さんもこれから学校が用意してくれる様々な特別講義などでは事前にゲストのことを調べて、ちゃんと準備をしてから講義に臨むなど、この恵まれた環境を十分に利用して自分を磨いてほしいと思います。」


このたび、600名以上のダンサーと60名以上の振付師をはじめ、舞台デザイナーやミュージカルディレクターを擁するアメリカ最大手のタレントエージェンシー“MSA”を代表し、本校教育顧問でもあるトニー・セルズニック氏が本校入学式への参加にあわせ来日した。本校ではその機会をとらえ、4月17日にDAダンスコースを中心とした新1年生に向けて、セルズニック氏の特別講義を実施。ダンサーオーディションの実際とそれに対処するための心構えから始まり、アメリカのエンターテイメントビジネスの実際まで、業界をリードするセルズニック氏ならではの経験に基づく、幅広くリアルなアドバイスに参加者は熱心に耳を傾け、ノートをとるなど充実した講義となった。今回はセルズニック氏の講演の内容を中心にお伝えすることで、その模様をリポートする。

講演では、まずセルズニック氏が14歳からダンスを習い始めたキッカケの話から始まり、“MSA”の経営者として活動している現在までのセルズニック氏自身の活動暦や“MSA”が手掛けてきた作品などが、ビデオ映像を交えながら紹介された。続いて、4月16日にロサンジェルスで行われた、マイケル・ジャクソンのショーに出演するダンサーオーディションを例に、オーディションに臨む時の心構えなどの話をされた。

プロミュージシャンとして成功するために重要なのは、
人を惹きつけるパワーを持てるように、日々の練習を大切にしよう!

 マイケル・ジャクソンのショーのオーディションでは、採用枠6名に対して、各地から何千人ものダンサーが集まります。そんな時、あなたはどう対処しますか? 。私なら「たとえオーディションに『恐れ』を感じても、神経質になる必要は全くありません。たった1回のチャンスですが、だからこそいかにベストを尽くせるかについて考えるべきです。」とアドバイスします。これは、私が習った先生からの言葉でもあります。将来への大きな夢を持つ若い人たちは大勢いますが、そのために『今、何をすべきか』ということを自覚してダンスの練習を積み重ねる人は意外に少ないものです。しかし、こうした地道な練習を積み重ねる人こそ、そのたった1回のチャンスにいつめぐり合ってもいいように、常にベストを尽くしている人と言えるでしょう。オーディションを100回受けて1回通るのが普通と言われるこの業界ですから、例えオーディションに落選することがあっても、それは「次のオーディションのためのいい経験だ」ぐらいに思えばイイと思います。また、周りが何を言っても、強い気持ちを持ってダンスを続けることも重要なことです。私は数多くのオーデションの審査をしますが、オーディションの会場に足を踏み入れた瞬間にオーディションが始まる前から「あの人を使いたい」と思う事がよくあります。それは、その人の内面から出てくる自信や努力に裏付けられたパワーや雰囲気を感じるからです。ここにいる皆さんはダンスが好きだからDAに入学したと思いますが、好きなこととプロになることには違いがあって、こうしたや自信や雰囲気・個性があってこそ『人を惹きつけるパワー』を持った人、つまりプロになれるのだろうと思っています。

続いてセルズニック氏は、スーパースターと呼ばれる人たちの生き方や世界的に活躍する振付師・ディレクターなどの実例をあげながら、エンターテイメントの世界で成功するための秘訣を具体的にわかりやすく解説された。また、ダンスの歴史に名を残し現代のスターたちに影響を与え続けるダンサーや振付師の名前とその作品事例をあげて、講義参加者にもそれらの人々やその作品を調べるようにアドバイスされた。ここでは誌面の都合でセルズニック氏の話の全部は紹介できないので、そのうちの一つを取り上げる。

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▲MSAの様々な作品がビデオで紹介された

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▲講義の最後には、全員でセルズニック先生を囲んで記念撮影

トップスターのツアーディレクターも
オーディションに落ちたダンサーだった

 マドンナ、ブリトニー・スピアーズ、セリーヌ・ディオン、スパイス・ガールズ等のツアーディレクターとして世界的に活躍している元ダンサー・振付師のジェイミー・キングという人がいます。彼はもともとは、このDAのような学校でダンスを学び、ダンサーとして活動している人でしたが、あるとき“プリンス”のオーディションに受かったものの、採用翌日に解雇された経験の持ち主です。そんな彼は続いてマドンナをはじめ、様々なオーディションにも落選しましたが、決してめげることなく、とうとうマイケル・ジャクソンのショーの振付師としての仕事を手に入れます。ところが、そのショーを見たプリンスが、マイケル・ジャクソンにショーの振付師を紹介してほしいと依頼してきたのです。そして今度は、ジェイミー振り付けのプリンスのショーを見たマドンナが、プリンスにジェイミーを紹介してほしいと依頼。ダンサー時代にはなかなかオーディションに合格できなかったジェイミーですが、その後もグラミー賞を受賞したリッキー・マーティンの作品制作で活躍するなど、数多くのアーティストが必要とする人として世界を駆け巡っています。現在は、このようにダンサー出身の人がショービジネスばかりでなく、映画やTVの業界でも、振付師やデザイナー・ライター・ディレクターとして活躍できる時代になってきています。皆さんはこの学校で様々なスタイルのダンスやバレエなどを学び、時には疲れたり、自分の好きではない授業の内容に対して欲求不満を感じたりすることがあるかもしれません。しかしそれらの学びは全て将来につながっていくことを忘れないでほしいと思います。先ほども言いましたが、『今、何をすべきか』という言葉をかみしめて、自分のことが信じられるようになるまで、日々のレッスンに励んでほしい。そしてジェイミーのように夢をあきらめることなくダンスを続け、挑戦を重ねることで、必ず成功してほしいと思っています。


参加者に特別講義の感想を聞きました
●ダンスプロフェッショナルコース 1年 藤枝さん
私は高校生の時からダンスを始めたので、自分はちゃんとダンサーになれるのかな?と不安だったので、どうすれば良いのかセルズニック先生に質問しました。先生は、ダンサーはテクニックだけではなく、全身からあふれる雰囲気も大事なので、なによりも自分を磨くことが大切とおっしゃいました。そしてDAはたくさんの人と一緒に学べるので、先生はもちろん、自分がこれはと思える同級生からも学ぶことができるなど、素晴らしい環境が整っているともおっしゃいました。また、先生も14歳からダンスを始めたとのお話で、私も真剣に情熱を持ち、個性も出して自分のやりたいことに目標を定め、今やるべきことをやっていれば、何とかなるのかなと思えてきて、勇気が出てきました。そして、今後はとにかく全てに対して貪欲に学んでいこうと、改めて心を決めることができました。

●三田くん、姜くん、三谷くん
3人ともダンスプロフェッショナルコース 1年


「どんなスパースターもオーディションに落ちててもあきらめることなくダンスを続けてきたからこそ、現在があるのだということがわかりました。だから、僕もオーディションに落ちることがあっても、あきらめることなくダンスを続け行こうと、思えるようになりました。」
ダンスプロフェッショナルコース 1年 三田くん

「僕は留学生で、正直なところ不安な気持ちで日本にやってきました。しかし、夢があり、それをあきらめることなく、一生懸命練習すれば、やがては有名なダンサーになれるんだと思えるようになりました。自分自身が選んだこの道ですから、自分でも納得できるまで頑張りたいと思っています。」
ダンスプロフェッショナルコース 1年 姜くん

「実際に業界で働く人のリアルな話を聞けました。その中で先生は、例えばオーディション会場での第一印象が大切なことを話されていましたが、そのことは僕が思っていたことと同じような感じがしたので、自分の考えがまちがっていなかったと自信を持てるようになりました。また、ダンサーからスタートしても、いろいろな職業に発展可能なことを話されてましたが、これもためになりました。」
ダンスプロフェッショナルコース 1年 三谷くん

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トニー・セルズニック氏
ハリウッドにあるタレントエージェンシー“MSA”(マクドナルド・セルズニック・アソシエイツ)を代表するエグゼクティブプロデューサー。 映画『タイタニック』やCM『i Pod』などのダンスシーンはMSAの手によるもので、振付師でもあるセルズニック氏の手掛ける作品は、日本でも多くの人々が目にしている。

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